先立つ9月6日にGoogle Chromeが5周年を迎えました。
5年前、初めてGoogle Chromeを使った時、その操作性とGoogle製のウェブブラウザってネームバリューにミーハーな僕は感動したことが記憶に新しいです。
自宅がMacだったのでしばらく自宅ではGoogle Chromeが使えなかったのですが、2010年にMac版が発表され、喜び勇んでインストールを試みたら自宅のMacがMac OS X v10.5以下だったのでインストール出来なくてショックを受けたのも今となっては良い思い出です。
そんなGoogle Chrome、5年間の歴史の中でテレビCMキャンペーンを行っていた時期がありました。
皆さんの記憶にも新しいのではないのでしょうか。
ウェブブラウザのCMなんて初めて見ましたし、それにさかのぼってJRの各駅にはGoogle Chromeの宣伝ポスターも貼られていました。
駅や車内で「○○で検索」って宣伝はよく見ましたが、Googleが駅、車内宣伝を行うって事自体に何とも言えない衝撃を受けた事を覚えています(Googleマップはキャンペーンとかやっていたか)。なんか新しい波が来る予感を感じた記憶があります(大げさ)。
話はそれましたが、そんなGoogle ChromeのCMの中でも特に心に残ったCMを紹介したいと思います。
Everyone, Creator あなたのウェブを、はじめよう。
2011年Google Chromeは「あなたのウェブを、はじめよう」と題したCMキャンペーンを開始します。
このシリーズにはLady GagaやJustin Bieberなど、時代のアイコンが起用され一躍話題に。その他にも父から娘への愛のこもったGoogle Chromeの利用方法なども話題に。
そして来る2011年12月16日Google Chromeは新たなシリーズを発表します。
起用されたのはなんと初音ミク!
そしてこの作品、なんとフランスのカンヌ国際広告祭で銀賞を受賞、
テーマソングである「Tell Your World」はiTunes Storeで総合1位を獲得します。
Google Chrome×初音ミク
なぜに初音ミク?って感じもしますが、実際に映像を観てみると納得。
Google ChromeのCMを一貫してあげることができる点として、Google Chromeの機能を紹介しているのでは無く
Google Chromeを「誰」が「どのように」利用するかにスポットが当てらている点があがります。
– 一人ひとりが「あなた」であり「主役」-
本作品のはじまりはある方が初音ミクを利用して「Tell Your World」という曲を作成しウェブにアップロードするところからはじまります。
そして初音ミクと「Tell Your World」がウェブを通じて様々な人の力を得て世界中に広がって行くと言った内容になっています。
はじまりはたった「1曲」のアップロード
初音ミクと「Tell Your World」が世界に広がるまでの過程に世界中の様々なユーザーたちが様々な形で参加し、一緒に初音ミクと「Tell Your World」を盛り上げていきます。
ある人は楽曲をアレンジしたり
ある人はイラストを書いたり
ある人は動画を作成したり
はじめはたった一人がアップロードした楽曲、その楽曲が様々な才能がコレボレートして行き、それらがどんどんウェブにアップロードされ、共有され、広がって行きます。
その様々な才能のコラボレートは共有に共有を重ね、楽曲をカバーする人やコスプレで歌う人、振付を覚えて踊る人等、様々な動画がアップロードされ、更なる広がりを見せます。
Likeやコメントで又伝いに広がり
反響は国境を越え
コスプレで歌う人たちや
フレーズをカバーする人
初音ミクと「Tell Your World」は世界中に広がって行きます。
締めくくりは大きなコンサート会場でLIVE。
僕は正直、このCMを初めて観た時、心が震えました。
ウェブの素晴らしさをこの1分間の中で体感する事ができました。
ウェブが広告、広報のすべてではありませんし、この作品もまたウェブといった大きなくくりの中の一つの例でしかありません。しかし、この作品の中にはウェブの本質と可能性が込められている、そんな気がします。
インターネット黎明期、今でこそ当たり前ですが、当時はインターネットを開く事、それじたいにある種の「ワクワク」を感じた気がします。勿論、真新しいものだからってのもありますが、利用する人皆が皆、自分の持っている素晴らしい情報をシェアしたいといった気持が感じれたのを覚えています。
個人ホームページで旅行記等を紹介していたサイト等は良い例だと思います。
元来、情報伝達の為に考案されたインターネット。そして誰しも、良いと思ったものは人に教えたい。
結果、有益な情報は拡散する。
この作品は、そんなウェブの本質を見る事が出来る素敵な作品だと思います。